法定後見

成年後見制度

成年後見制度は、判断能力の不十分な者(認知症高齢者、知的障害者、精神障害者等)を保護するための制度です。
不動産や預貯金などの財産を管理したり、身のまわりの世話のために介護などのサービスや施設への入所に関する契約を結んだり、遺産分割の協議をしたりする必要があったときに、自分でこれらのことをするのが難しい判断能力が不十分な方々を保護し、支援するのが成年後見制度です。

 

具体的には、下記のように判断能力が不十分な方々の権利をお守りいたします。 

● 認知症になった一人暮らしの高齢者に代わり、自宅不動産の整理をして、老人ホーム入居費用にあてることができました、その後も継続して財産管理もお願いすることができました。

● 高額商品を購入してしまう認知症の高齢者を悪徳商法から守ることができました。

● 知的障害を持つ子供。親が死んだ後も子供の財産管理を託すことができました。 

 

 

法定後見制度
(すでに、判断能力が減退している方々を保護する制度)
法定後見制度は、「後見」、「保佐」、「補助」の3種類に分かれています。判断能力の程度など本人の事情に応じた制度を利用できます。


後見
「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者」民法7条
自分の財産を管理処分できない程度に判断能力が欠けている者、日常的に必要な買物も自分ではできずに誰かに代ってやってもらう必要がある者です。


保佐
「精神上の障害により事理を弁識する能力が著しく不十分である者」民法11条
判断能力が著しく不十分で、自分の財産を管理、処分するには、つねに援助が必要な程度の者、日常的に必要な買物程度は単独でできるが、不動産、自動車の売買や自宅の増改築、金銭の貸借
等については自分でできず、つねに援助が必要である程度の判断能力の者です。


補助
「精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者」民法15条
判断能力が不十分で、自分の財産を管理処分するには他人の援助が必要な場合があるという程度の者。重要な財産行為は自分ででいるかもしれないが、できるかどうか危惧があるので、
本人の利益のためには誰かに代ってやってもらったほうがよい程度の者。

 

法定後見の比較表


法定後見の長所

1 判断能力がない場合の財産管理の方法である。
2 公的な制度であり、家庭裁判所、監督人による監督も期待でき、安心感がある。
3 任意の財産管理契約や任意後見契約と異なり、固有の取消権を有するため、消費者被害等の対応に効果的。
4 身上監護事項に対応できるため、本人の意思を尊重した財産の利用をすることができる。
5 取引の相手方に代理権の範囲を公的に(後見登記等により)明示できる。


法定後見の短所

1 判断能力の減退がない場合(重度の身体障害者、浪費者)は利用できない。
2 手続に時間がかかる。(ただし、申立後約8割以上は4カ月以内に審理期間が終了している)
3 申立てが必要なため、申立権者が申立てをしないうちに財産が散逸する危険がある。
4 後見、保佐の場合に、資格制限がある。
5 本人が後見人等を選べない(選べる点が任意の財産管理、任意後見のメリット)

 

法定後見 申立権者

本人、配偶者、4親等内の親族、検察官、任意後見受任者、任意後見人、任意後見監督人

上記申立権者がいない場合で、特に本人の福祉を図るために必要があるときは市町村長が申立てを行う。

*4親等内の親族とは

子、孫、曾孫、曾孫の子、親、祖父母、曾祖父母、曾祖父母の父母、兄弟姉妹、おじ、おば、甥、姪、いとこ、配偶者の親、配偶者の祖父母、配偶者の曾祖父母、配偶者の子、配偶者の曾孫、配偶者の兄弟姉妹、配偶者の甥姪、配偶者のおしおば

 

後見人候補者

家庭裁判所は、以下の事情を考慮して後見人を選任する。

申立てにンが選んだ後見人等候補者が必ずしも選任されるとは限らない。

● 本人の心身の状態、生活財産の状況

● 後見人候補者の生活状況(職業や経歴)

● 後見人等候補者と本人との利害関係の有無

● 本人の意見

 

次の場合は、後見人等になれない。

● 未成年者

● 家庭裁判所で成年後見人等を解任された人

● 破産者

● 本人に対し訴訟をし、またはした人、その配偶者、直系血族

 

法定後見申立費用

 申立て手数料 800円

登記手数料   4,000円

予納郵券    2,800円

鑑定費用    5〜10万円

 

 

 

 

任意後見について

任意後見契約

判断能力がある元気なうちに、将来、認知症などの病気で判断能力がなくなった時に、財産の管理、生活、介護の手配をしてもらう後見人を決めておく契約です。

当事務所では、さらに通常の任意後見契約に加え、高齢者で判断能力はあるが、足が不自由など身体上の障害で、自分で財産管理をすることが難しい方のために本人に代わり後見人が銀行取引や老人ホームの入居契約、ヘルパーの手配をする財産管理委任契約を任意後見契約とあわせて結ぶことをすすめています。

また、死後事務委任契約を結ぶことで、本人がお亡くなりになった時に、後見人が葬儀の手配、老人ホーム費用の精算、家財道具、生活用品の処分をいたします。

 さらに遺言を作成することで、相続手続きが円滑に進みます。

 

 当事務所では、財産管理委任契約、任意後見契約、死後事務委任契約、遺言をすべて公正証書で1回の手続きで作成いたします。それにより、安心、安全な老後を暮らすことができます。

 

 

任意後見制度の概要

 

任意後見の流れ

 任意後見(移行型)の代表的な流れ

 

 公正証書による契約   

    

 財産管理委任契約   契約に定めた委任事務。

                 判断能力がある状態。

                自分で財産管理できない。 

 


  任意後見契約    認知症などで判断能力がない。      

                 任意後見契約に定めた後見事務。

               任意後見監督人が選任されます。

   本人の死亡、相続開始  

          

  死後事務委任契約 葬儀の手配、未払い金の支払など

   遺言執行       遺言に基づいた財産の分配。   

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